gradient_glass
グラデーションガラスというのを知っているでしょうか。名前こそあまり馴染みがないものの、これだよと言われると「あ〜」となると思います。例えば上部が透明で下部が白く曇っているようになっているものですね。その反対もありますし、中心部だけが曇っているものもあります。
このグラデーションガラスを使った会議室が、最近の企業ではとても多くなっています。ガラス張りだと内部でどういう話をしているのかや、ホワイトボードに書いた内容、各々が持っている資料の中身が見えてしまったりします。社内だけの話であればまだいいですが、外部の人間が出入りする場所となるとそれは結構問題ですよね。それに、社内であっても関係者以外に知られてはいけない内容だって存在します。セキュリティやプライバシー、コンプライアンスの面で、このグラデーションガラスは重要な役目を果たしていると言えるでしょう。

でも、それなら全体が曇っているガラスにすればいいのではと思うかもしれません。でも、上部や下部が透明だからこその利点も存在しているのです。それは会議室の外、廊下や通路の明かりを会議室内に取り入れることができるので、会議室内に蛍光灯を多く設置する必要がないのです。また、下部が透明であることによってその会議室に人がいるのかいないのかを知ることができ、不用意に会議室内に人が入って来ないよう抑止できるわけです。

見せたくないものは守り、見せたいものは見せる。会議室にとってはまさにいいとこ取りのガラスになるのがこのグラデーションガラスです。もちろん会議室以外にも、例えば高いところにある屋外通路などで下部だけ曇らせることで、下からの目線を防ぎつつ上部から向こう側を見ることができる…といった使い方ができます。意外と色々なところで使われている便利なガラスですので、なぜそこにグラデーションガラスが採用されているのか考えてみるのも、面白いかもしれませんね。